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幕の間の出来事42: 絵の名前
 


今年も残すところあと3ヶ月となりました。今年の有元利夫カレンダーも残すところ3ページ。今月は「部屋での踊り」です。有元利夫作品の題名はシンプルで何気ないように見えて、よくよく考えると神秘的なものが多いように思います。使い慣れた言葉を聞きなれない組み合わせにして出来た名前は、私たちの中で物語を広げてくれるのではないでしょうか。作家自身、「いいタイトルは、見る人を絵の奥へいざなうことが出来る入り口とも言えるのではないでしょうか」と自著『女神たち』(美術出版社)で述べています。

当館開催の展覧会で、「なぜタイトルのキャプションがないのですか?」というご指摘をうけることがあります。理由の一つには、タイトルが絵の世界への入り口ならば、鑑賞の邪魔になる形で存在するのは避けたいという思いがあります。事前に『有元利夫全作品』(新潮社)などをご覧の上で作品を前にしますと一層お楽しみ頂けるかもしれません。

 

なお、有元利夫カレンダー2010年のオンラインショップ販売開始は今月末を予定しております。開始の際には彌生画廊HP(www.yayoigallery.com)でお知らせしますので宜しくお願いいたします。

 

 
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